あるスマホゲームの引退を決意した私は、新たなゲームを求めてアプリストアを彷徨い歩いていた。
なるほどランキング上位には見知った顔ぶれが並ぶが、それらに満足感を得ることのできなくなった私は、さらに桁違いのゲームを求めていたのだ。
「何かないか？ もっとこう、１万とか１０万なんてもんじゃなく、１００万くらいのダメージの応酬を楽しめるようなゲームは……」
そうして発掘してしまったのが今回紹介する「ミリオンモンスター」だ。
ミリオンモンスターとは？？
桁違いはタイトルの数字だけかと思うかもしれないが、その思い違いは
チュートリアルクリア後に打ち砕かれることとなる。
まずは冷静にアプリをダウンロードしよう。
試しに起動してみれば、ごく普通のファンタジー世界を舞台にした物語が始まる。
テキストで色々語られるが、他のゲームに比べれば短くまとまっているので流し読みしてほしい。
状況は理解できたな？ モンスターを率いて、より強大なモンスターと戦うのだ。
戦闘は至ってシンプル。
画面下にでかでかと表示されたアイコンをタップして、モンスターに指示を送るのだ。
序盤はたたかう連打でさくさく進むが、スキルやアイテムの使いどころが勝敗を左右する。
仲間が力を発揮できるかはあなたにかかっているが、これはチュートリアルなのでさっくり倒してしまおう。
テンポが良く、片手間で遊べるのが魅力だ。最初こそ地味に感じるが、ゲームが進めばド派手なスキルがバンバン撃てるようになるから楽しみにするといい。
そうして目の前のモンスターを蹴散らすと、クエストの達成をほめそやされ、ご褒美にガチャを引くよう促される。
ところで、このゲームがリセマラ不要であることはもう伝えただろうか？
いや、どうやら書き忘れていたらしい。
本来なら記事タイトルに堂々と「リセマラ不要」と書いておくべきだった。
リセマラなんて知らない世界
そう、不要なのだ。リセマラなんていうものは。
この画像を見てくれ。戦闘力１４億？
何かの見間違いだと思うだろうがこれはコラ画像でもなんでもない。
あなたをだます意図は毛頭なく、これが紛れもないミリオンモンスターなのだ。
これがチュートリアル終了後に与えられる。リセマラで粘る時代は終わった。開幕最強キャラで思うがままに蹂躙するのだ。
ちなみにこのアストライオス、画面下に「進化1/2」と書かれているように、さらに成長の余地を残している。恐ろしい話だ。
飽きるほどに回せるガチャ
ミリオンモンスターでは、邪神召喚の儀式が嫌というほど行える。
なにせプレゼントボックスを開いてみれば使えきれないくらいの金とガチャの権利が放り込まれているし、ガチャ画面を開けば無料ガチャがずらりとならんでいる。
イベントは毎日開催されているので、気になったものを覗き、ほしいままにガチャを引けばいい。
それだけのクリスタルを最初に手渡されるのだから。
欲望の赴くままにガチャを引いていたら
戦闘力５億のドラゴンが手に入ってしまった。
先ほど見た１４億という数字に比べると大きく劣るが、こいつはレベル１だ。育成の余地はいくらでもある。
ではこれだけの戦力を得ていったい何をするのか。賢明なあなたなら容易に想像がつくことだろう。
再序盤のスライム相手に億単位のダメージをたたき出し、作中で強敵と呼ばれるボスを消し炭にするのだ。
クエストをクリアしたら報酬を前に舌なめずりをし、手に入れた素材でさらに自軍を強化する。
強くなれば、その力を試したくなる。そうして都合のいいサンドバッグを求め、プレイヤーは再びクエストに臨む。
このループが間断なく続き、プレイヤーを決して離さない。
ミリモンまとめ
ミリオンモンスターとは、サービス開始から３年にわたってこの渦中にプレイヤーを飲み込み、多くのゲーマーを魅了してきた魔性のゲームなのだ。
一見ライトな雰囲気に騙されがちであるし、実際ライトゲーマーにも好評の作品だ。
だが蓋を開けてみれば、充実したコンテンツに操作性の高さ、手の届く範囲に全ての機能を集約したホームメニューに見られるように、コアゲーマーを満足させるために作られた本格派なのだ。
このゲームには緻密なストラテジー性や重厚なストーリーなどない。
ただただ、物量に圧倒され、情報の奔流にもまれながら、１億を１０億に、そして１０億を１００億にする旅路が続く。
ミリオンモンスターとは名ばかりで、実際のところは１００万なんかじゃ到底収まりのつかないインフレ具合だ。
故に私はこれを「最短インフレRPG」と形容した。安直な表現だが、得てして物事の真理とはそういうものだろう。
私たちがが普段の生活で扱う数字など、せいぜい10万とかそこらが限度だ。
しかし今作はそのはるか上を行く。1億なんて数字が踊り狂うゲームをあなたは見たことあるか？
そうして私は１億に飽き足らず、まだ見ぬ高みを求めひたすらに周回する。その中毒性に酔いしれる。
ミリオンモンスターとは、既存の要素を上手に組み合わせ、ありきたりを逆手に取った無二の作品なのだ。
